インプラント寿命の延ばし方 - 失敗を防ぎ長持ちさせる4つのコツ

インプラントの寿命を伸ばす方法

インプラントの寿命を伸ばすには、メンテナンスが欠かせません。患者様ご自身で行うブラッシング・定期的に歯科医院で行うプロフェッショナルメンテナンスは、インプラントの寿命を左右すると言えるでしょう。
しかし、口の中以外にも、寿命を縮めるリスクは存在しているため、メンテナンスと併せて失敗要因を取り除く必要があるのです。

インプラントは、10年生存率が9割を超えています。また、ブローネマルク教授によって、初めてインプラント治療を受けた患者さんは、亡くなるまでの40年以上の間、インプラントを使い続けていました。

インプラントは寿命の長い治療方法ではありますが、失敗を招いてしまう可能性は否定できません。十分なメンテナンスを行うことはもちろん、「インプラントに良くないことはしない」ということも必要になるでしょう。

禁煙する

インプラント治療の前に、禁煙を勧められるかと思います。京都にあります当院では、安全で確実なインプラント治療のために、手術2ヵ月前から禁煙していただいています。
喫煙は、歯肉の血行を悪くするなど、歯周組織に悪影響を与えるため、インプラントが失敗する原因となります。
もちろん、治療後も禁煙を続けることが、インプラントの寿命を伸ばすために必要です。

糖尿病など全身疾患のコントロール

インプラントは手術を必要としますから、全身疾患がある場合には、全身管理を行うことが必要になるでしょう。当院では、全身管理は歯科麻酔医が担当し、手術の安全性向上に努めています。

特に、感染の原因になり得る糖尿病などの疾患、インプラント脱落の原因となる骨粗しょう症などの疾患がある場合には、インプラント治療の前に疾患の治療を行わなければならない場合もあります。
インプラントの寿命を伸ばすには、これらの疾患のコントロールを長期的に行うことも必要です。

歯周病は糖尿病の合併症の一つですから、インプラント周囲炎を防ぐためには、血糖値のコントロールが必要になります。

歯ぎしり・食いしばりの対策を行う

歯ぎしりは、インプラントに限らず、残っている歯にも悪影響を及ぼします。過度の負担をかけるため、噛み合わせバランスを悪くし、歯周疾患の原因となります。

当院では、歯ぎしりや食いしばりのある患者様には、就寝時のマウスピース装着をお勧めしています。特に、インプラントの埋入本数が多い場合には、歯やインプラントを保護することができ、インプラントだけでなく天然歯の寿命を伸ばすことが可能です。
市販のマウスピースもありますが、自分に合ったマウスピース使用が効果的です。歯ぎしりや食いしばりがある患者様は特に、主治医に相談する必要があるでしょう。

電動歯ブラシを使用する

正しいブラッシングができていれば、普通の歯ブラシでもインプラントのトラブルを防ぎ、長持ちさせることが可能です。

しかし、近年は効果的なセルフケアを可能にする、超音波歯ブラシも登場しています。当院では、電動歯ブラシの使用方法を指導し、インプラントの寿命を伸ばすための質の高いセルフケアを行っていただいています。
もちろん、どんなに優れた電動歯ブラシであっても、正しく使用できていなければ効果的と言えませんが、プラーク除去率の高いアイテムを正しく使用することで、インプラントの寿命を伸ばし、口の中の健康を維持が効果的に行えます。

インプラントを長持ちさせるにはトータル的口腔ケアが必要

インプラントだけでなく、残っている歯も大切にし、口の中全体の健康向上に努めることで、インプラントの寿命を延ばすことが可能になるでしょう。

歯科医院で行うメンテナンスでは、歯石除去や歯面清掃などのクリーニング、ブラッシング指導によるセルフケアの向上、生活習慣指導によるインプラント失敗リスク除去など…インプラント寿命を延ばすためのサポートをトータル的に行います。
メンテナンスに行くだけで失敗を防げるわけではありませんが、メンテナンスによって、効果的な失敗予防が可能になると言えるでしょう。